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株式投資で財をなすには?

若い時から、お金持ちになろうと思って、いろいろトライしてきたつもりだ。しかし、お金儲けに関しては、51歳になるまで全く成功していない。成功していないというより失敗ばかりだ。

若いときに考えていたのは株式投資で儲けようというもの。罫線を手書きすれば、相場感覚が身に付くといわれ、数百枚もの月足を描いた。いや、それよりも企業の財政状態などに敏感になるべきだと言われ、企業の売れ行き動向もいち早くチェックしようとした。しかし、何をやってもうまくいかない。

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もう少し具体的に話をしよう。

1980年代は、よく林投資研究所の書籍を読んだ。その頃、林投資研究所で推奨されていた方法は低位株投資。低位株で赤字から脱却してきたような株について、月足罫線を引き、その罫線を見て、ほぼ底を打って、上昇機運に乗ってきたものを買いなさいという方針だった。ただ、上昇機運に乗ったかどうかということは、相当月足を手書きで書かないと分からないから、できるだけ多くの数百枚程度の罫線を書きなさいということだった。
確かに、1980年代にこの方法を始めた人は、ほとんどの人が儲かっただろうと思う。なにせバブルの頃にはそれまで100円から300円程度だった株がほとんど1000円以上に上がったからだ。ただ、その頃は、社会人なりたてで忙しく、月足罫線を書いている暇もなかった。いや株式相場欄を見ている暇もなかったからだ。
株式投資をしようと思って、いろいろな本で勉強しだしたにも関わらず、その時間が取れなかった。結局、30歳以降に月足罫線を描き始めるのだが、もうその頃にはバブルは崩壊し、低位株は下がる一方で、とてもこの方式では稼げないようになってしまっていた。一年くらい頑張って月足を描いたのだが、そもそも上昇機運に入りそうな株がほとんど見つからず、途中であきらめてしまった。

その後、優良株投資がいいとのことで、当時業績の良さそうだったSONYの株を購入した。FedExに勤めており、私の最大手の得意先だったので、SONYの業績は十分に把握しているつもりでいた。私たちのコンタクトパーソンはSONYアメリカのほうだったのだが、私たちが担当していたプロジェクトは当時絶好調。SONYアメリカからは、これまでで最高の売上を記録していると聞いていた。実際、貨物の量もすさまじく何機も飛行機をチャーターしていたくらいだ。FedExの動向は世界景気のバロメーターとも言われるくらいだったから、これならSONYの売上拡大も間違いないだろうと思って、当時の余裕資金をほぼ全て注いでSONYを買った。そうすると、その数日後から連日のストップ安。2003年4月のソニーショックと言われる事件につかまってしまったのだ。2002年のクリスマスには圧倒的な出荷を誇り、かつ、アメリカ最大手の電器チェーン店BestBuyではSONY特設コーナーまで設けられていたのに、どうして急に業績が悪化したのか未だによく分からない。しかし、これであっという間に資金が30%減ってしまった。

しかし、今考えて見ると、同じような事件に何度もあっている。スピリチュアル的な見方をすれば、いつも「お金が足りない」という意識で株式投資を始めていたのだろう。それに、株式投資そのものが私の道ではなかったのだろう。もし、株式投資で大きく稼いでいれば、たいして働こうとも思わなかっただろうから。株式投資の方法というよりも、それでお金を稼ぐことがその人のためにならないようなら、毎回あり得ないような事件が起こって損をするようになるのだろうと最近は思うようになってきた。

ただ、生活するためには、お金が必要だ。どうすれば、必要にして、十分なお金を稼げるのだろうか。

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